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【エゾシカ】
明治始めには絶滅の危機にありましたが、2021年には推定生息数が69万頭まで増えたといわれています。
愛くるしい姿をしていますが、草・花・枝葉・樹皮などのあらゆる植物を1日5㎏程度食べるため、農林業をはじめ、公園施設などにも被害をおよぼしています。



真駒内滝野霊園では、2018年6月にお花のレンタルが大規模な食害を受けたことから問題になりました。
同時に園内の花壇や樹皮にも被害が報告されるようになり、特にバラが深刻な被害を受けています。
続いて、お墓の供花にまで被害がおよぶようになり、墓石の倒壊被害も発生しています。
この頃から、墓所内でのフン害も増えるようになりました。


エゾシカによる食害の可能性があります。まずは周辺のお墓の状況をご確認ください。供花が散乱している場合は、エゾシカだけではなく、カラスや強風が原因の可能性もあります。エゾシカはやわらかい花びらを好んで食べる傾向がありますので、かたい花びらの品種だけが残っていた場合は、エゾシカの可能性が高いです。
※ 真駒内滝野霊園では、枯れた供花を処理していますが、花びらがない場合や、どの墓所の供花か特定できない場合も処理の対象となります。
エゾシカのフンの可能性が高いです。ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。墓所内の共有部に関しては、順次清掃をさせていただいていますが、食害の状況により清掃が間に合わない場合があります。
なお、エゾシカは通常径1.5㎝程度の粒状のフンをしますが、消化不良によりヒグマに類似したペースト状のフンをすることがあります(参考:札幌市公式ホームページ「ヒグマ対策-痕跡の見分け方」より)。

これまで視覚・聴覚・嗅覚・味覚から忌避効果があるといわれている対策を多数導入しておりますが、今のところ、効果が低いか、効果が持続しないものがほとんどです。
ただし、使用する場所や個体によっても効果が異なることが分かっていますので、少しでも効果があるものは、継続して試験を行ってまいります。
「可猟により個体数を減らしたほうが良いのでは」とのご意見も寄せられていますが、専門家へ相談したところ、北海道の可猟期間は例年冬期間に制限されており、冬期間の個体を可猟しても墓参者が多い夏期間とは異なる個体である可能性が高いため、効果は期待できないとの見解を受けています。
園内に使用する植栽の選別も重要です。どの品種が食べられて、どの品種が食べられないのか検証を行い、できるだけ園内から食べ物を減らし、エゾシカが寄りつかない環境づくりを行っています。
この他にも専門家の意見を取り入れながら、様々な対策を続けてまいりますので、ご理解とご協力のほど、お願い申し上げます。


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